2001年 8/23〜8/28 ギャラリーJin


- Something like that , fake . Longing ? -
file  

1、似てるもの、

『火に火を灯す』
炎のかたちをした燃料(ロウソク)にちいさな火を灯します。
しかし、火を灯すと炎のカタチは実際の炎によって溶けて失われてしまう。
「火に火を灯す」という行為から、火はそれ自体が燃えていわけではなく、酸素やなにかべつの要因が必要だということが伺えます。
同様に、ひとは「ひとりでに」生きているわけではない。

<ロウ、顔料>





2、べつもの、

『頭痛の標本』
とても健康なわたしですが、頭痛にはしょっちゅう悩まされます。
あまり薬にばかり頼っていてもいけないと、嗅ぐと鎮静作用のあるユーカリの葉を部屋にしのばせます。その枝葉がけっこう溜まったのでいつものお礼として、枯葉を花のカタチにしました。
ちなみに、アクリルの中で、花はずっといい匂いが続きます。

<ユーカリの枯葉、アクリル>





3、あこがれ?

『水、のむ花』
一見すると、ふううの花瓶が机や床へ散らばって置かれています。(やく20コ)
そして中を覗けば、お花畑が広がります。
花がサイゴを過ごす花瓶というヒツギで、枯れながら見る風景を想像しました。
花と花瓶の関係が、一対一であるように。

別のものが、似せようとする力はあこがれそのものな気がします。









Misato Oka <花瓶、昆虫、花、樹脂>




motive

マリーンという歌手がいて、テレビの歌番組で歌ったりするととても素晴らしいのですが、よくよく聞くと日本人が外国のジャズナンバーを一生懸命真似してるだけなのでちょっとシラけてしまいます。
鼻にセロハンテープ張って研なおこの物真似する、ものまねタレントのほうが、かえって清く思われてしまいます。
だいいちそこから「ものまねタレント」なる新境地を開いてしまいました。
しかし、清かろうが、新境地を開こうが、似せるだけのフェイクはどんな工夫を凝らしてみてもオリジナルとは別 個なものなので、オリジナルの周辺にさえいる必要はない。
ましてや世のためのなんの役にも立たず、意味は元よりない。
オマケに本家本元さんの許可がなければ、ものによって訴えられます。
ただ根底に流れる、あこがれの心だけが純粋で美しい。
そして、その心こそ情熱。
今の渋谷を見渡すと、いっときは東京を乗っ取ってしまうかの勢いだったヤマンバ娘はもう一人も居ないのです。
浜崎あゆみとか、hitomiになりたい色白な女の子の情熱ばかり。
あこがれの情熱は、娘達の肌の色さえ変えることが可能なようです。
今回の「似てるもの、 べつもの。 あこがれ?」展は、そんな誰もが秘めている『あこがれ』の部分だけを切り取り、そして放ってみようという試みです。
試みは「アート」そのもになりたい程「アート」にあこがれる作者の情熱によるもの・・・
ところで先のマリーンという歌手と私は、よく似ていると言われますが「べつじん」です
。(2001.6)


 


 「似てるもの、べつもの、あこがれ?」
  2001   MISATO OKA

作品の取り扱いは http://www.galleryjin.com/ まで